淡路島の神社・仏閣

伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)

2023年11月10日

伊弉諾神宮は、日本最古の書物『古事記』と『日本書紀』の冒頭にに登場する国生みの神、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)をお祀りする神社です。兵庫県唯一の「神官号」を持ち、淡路国一宮として歴史的な尊崇を受けています。

神話により、伊弉諾尊は淡路島で余生を過ごしたとされ、その地が神宮の起源です。地元では「いっくさん」とも呼ばれ崇められています。神宮内には「陽の道しるべ」や「夫婦楠」のほか年間を通じて伝統的な祭りが開催されています。

伊弉諾神宮の観光ポイント

伊弉諾神宮の大鳥居

伊弉諾神宮は、日本の歴史と神話に深く根ざした神社として、多くの人々に親しまれています。淡路島の淡路市多賀に位置するこの神社は、古事記や日本書紀にもその名が記されており、日本最古の神社としての格式を持っています。

国生み神話に登場する由緒ある神を祀る神社

伊弉諾神宮の起源は、国生み神話に登場する伊弉諾尊と伊弉冉尊に関連しています。この二柱の神は、日本の国生み神話で中心的な役割を果たしており、多くの島々を生み出した後、伊弉諾尊は淡路島で余生を過ごしました。その際、彼の御陵(お墓)が伊弉諾神宮の起源となったと伝えられています。

古事記の概要と国生み神話については以下の動画がとても参考になります。

伊弉諾神宮は兵庫県で唯一の神宮

「神宮」という名の付く神社は、全国でわずか24社しか存在しないことからも、伊弉諾神宮の格式の高さが伺えます。兵庫県内では唯一の神宮として、長い歴史を有するこの神社は、夫婦として祀られている伊弉諾尊と伊弉冉尊の神霊が宿るとされ、多くの参拝者が訪れる淡路島の人気観光スポットになっています。

伊弉諾神宮の施設

伊弉諾神宮の施設は以下の通りです。

夫婦大楠と岩楠神社

伊弉諾神宮の夫婦大楠と岩楠神社

夫婦大楠 本殿の横には、樹齢900年の「夫婦大楠(めおとおおくす)」があります。この大楠は、2本の木が長い年月をかけて一つに育った珍しい樹木です。夫婦大楠は伊弉諾尊と伊弉冉尊の神霊を宿し、縁結び、夫婦円満、子宝などのご利益が信じられています。

岩楠神社(いわくすじんじゃ) 夫婦大楠の近くには、「岩楠神社」があります。ここでは、伊弉諾尊と伊弉冉尊の間に生まれた最初の神「蛭子大神」が祀られており、夫婦円満や良縁、子宝のご利益が信じられています。

参道の見どころと大鳥居

伊弉諾神宮の大鳥居

神社へのアプローチとなる参道は、砂利道で大鳥居まで続いています。ここで最初に出迎えてくれるのは、国内最大級の大きさを誇る神明型の大鳥居です。1995年の阪神淡路大震災で倒壊しましたが、その後に再建されました。大鳥居をくぐる瞬間から神聖な雰囲気が漂い、参拝の始まりを感じます。

陽の道しるべと太陽の運行図

伊弉諾神宮の陽の道しるべと太陽の運行図

神社境内には、「陽の道しるべ」と呼ばれるものがあります。これは伊弉諾神宮を中心とする太陽の運行図で、各方角にある他の神社も示されています。古代の人々がどのように太陽の運行を観察し、正確な方角を把握したかを想像すると、その知恵と技術に驚かされます。

放生の神池とその背景

伊弉諾神宮の放生の神池

参道を抜けた正門の前には、「放生の神池(ほうじょうのみいけ)」があります。かつてこの池で行われた放生神事では、鳥や魚を放って生命の永続を祈願しました。青々とした緑に囲まれた美しい池は、訪れる人々に癒しと平和をもたらします。

本殿の特徴と伊弉諾尊の御陵

伊弉諾神宮の受付

本殿の特徴 伊弉諾神宮の本殿は、神社内で最も神聖な場所であり、その建物自体にも特徴があります。本殿は伊弉諾尊の御陵(お墓)の上に建てられており、そのため本殿は御陵を覆うように位置しています。本殿には伊弉諾尊の御陵に築かれた数十個の聖なる石が格納されており、信者や参拝者がその神秘的な力を感じることができます。

伊弉諾尊の御陵 伊弉諾尊の御陵は、神社の中でも特に神聖視されています。元々は禁足地とされ、本殿は御陵の前に建てられていました。しかし、1879年(明治12年)に本殿は御陵の上に移設されました。御陵には伊弉諾尊の神霊が宿り、多くの信仰を集めています。そのため、本殿を外から見ているだけでも神秘的な雰囲気に包まれます。

御朱印とその受付場所

伊弉諾神宮では、御朱印(ごしゅいん、神社の証印)をいただくことができます。御朱印は、参拝者が訪れた証として、また神社のご利益を受けるための大切なアイテムです。御朱印は、神社の正門を入って左側にある御朱印受付所でいただくことができます。また、伊弉諾神宮オリジナルの御神印帳も販売されており、そちらに御朱印をいただくこともでき

さざれ石の碑とその意味

参道には「さざれ石の碑」もあります。さざれ石は、国歌「君が代」の歌詞にも登場する石のことで、小さな石が長い年月をかけて岩の塊になったものを指します。淡路島産と熊本県産のさざれ石が置かれており、その形成過程や歴史に思いを馳せることができます。

左右神社と眼病治癒の御利益

境内にはいくつかの摂社も存在しますが、特に注目すべきは「左右(さう)神社」です。この神社では、イザナギの左目から生まれた神「天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)」と、右目から生まれた神「月読命(つくよみ)」が祀られています。これらの神には眼病治癒の御利益があるとされ、眼の健康を願う参拝者にとって重要な神社となっています。

参拝所要時間の目安

伊弉諾神宮の参拝の目安

伊弉諾神宮を訪れる際、参拝所要時間の目安を知っておくことは重要です。以下は一般的な参拝にかかる時間の目安ですが、訪れるシーズンや混雑状況によって異なることがありますので、ご参考までにしてください。

  1. 神社境内散策: 伊弉諾神宮の境内は広大で、歴史的な建物や自然の美しさが楽しめます。境内をゆっくり散策する場合、約30分から1時間程度を見ておくと良いでしょう。
  2. 参拝時間: 本殿や摂社への参拝は、個人の信仰や祈りに応じて時間が異なります。参拝の際、お賽銭を納め、手水舎で清めを行います。このプロセスに10分から15分程度を考えてください。
  3. 夫婦大楠と岩楠神社: 夫婦大楠や岩楠神社を訪れる場合、それぞれの場所での滞在時間を合わせて30分から1時間程度を考えておくと良いでしょう。
  4. 御朱印受付: 御朱印をいただく場合、受付所で待つ時間も含めて15分から30分程度かかることがあります。

合計すると、伊弉諾神宮の参拝全体で約1.5時間から2.5時間程度の時間を見ておくと、ゆっくりと神社を楽しむことができます。特に混雑が予想される日やシーズンには、余裕を持って訪れることをおすすめします。

伊弉諾神宮の基本情報

名称伊弉諾神宮
住所兵庫県淡路市多賀740
電話0799-80-5001
公式サイトhttps://kuniuminoshima.jp/
営業時間終日参拝可(但し、社務所は8:30~17:00)
定休日年中無休
入場料無料
駐車場あり
駐車料金無料
アクセス車:「津名一宮IC」より5分
バス:JR「舞子駅」より高速バス約41分、伊弉諾神宮前下車(1日5便)

-淡路島の神社・仏閣
-,