淡路島の美術館・博物館

高田屋顕彰館・歴史文化資料館「菜の花ホール」

2023年10月27日

高田屋顕彰館・歴史文化資料館は江戸時代後期(1769-1827年)に活躍した日本を代表する廻船業者・海商「高田屋嘉兵衛(たかだやかへい)」をテーマとする博物館です。

本博物館がある洲本市五色町都志は高田屋嘉兵衛の生まれ育った地であり、晩年は私財を投じて地域の発展に貢献しました。

この記事では、高田屋顕彰館・歴史文化資料館を実際に訪れて感じた魅力とともに観光のポイントをお伝えします。

高田屋嘉兵衛とは

1769年、洲本市五色町都志生まれの高田屋嘉兵衛は、廻船業や蝦夷地の開拓者、日露間の民間外交のパイオニアとして名を馳せました。22歳で兵庫に拠点を移し、その後、拠点を箱館(函館)に移し、幕府の御用商人として繁栄の道を歩みました。北方領土での航路の開拓や新たな漁場の開発など、北の地での開拓活動にも尽力し、彼の功績は有名な歴史小説家、司馬遼太郎の「菜の花の沖」の主人公としても知られています。

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の観光ポイント

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の外観

高田屋顕彰館・歴史文化資料館では、高田屋嘉兵衛の生涯をいくつかのテーマに分けて紹介しています。その中でも北前船や廻船業者「高田屋」の資料展示は、江戸時代後期の商船業の様子を知ることができます。

また、アイヌや北方開拓に関する資料、ロシアとの間に起こったゴローニン事件でロシアに拿捕された記録なども展示され、当時の国際情勢に触れることもできます。

地域の歴史だけでなく日本の歴史を学びたい人にとっても魅力的な観光スポットです。

北前船とは

北前船は、江戸時代から明治時代にかけて、大阪と北海道間の重要な経済ルートとして栄えた商船です。これらの船は、寄港地で商品を売買しながら日本海を巡り、特に北海道の資源を本州に運びました。高田屋嘉兵衛はその中心人物の一人でした。彼は自らの船で北海道との貿易を拡大し、北前船のネットワークを利用して、多くの港町との間で商品をやり取りしました。

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の展示品

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の2階

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の展示は、主に船、高田屋、アイヌ、北方探検、ロシアに別れています。

船に関するエリアでは、当時の船の模型や碇、航路図、船内の備品などの貴重な資料とともに、廻船業が当時の社会に与えた変化について紹介されています。

高田屋に関するエリアは高田屋が使っていた商印や備品、晩年に過ごした淡路島の屋敷の様子などを知ることができます。

アイヌや北方探検に関するエリアでは、当時の地図や関連する書物、民族衣装などが保管されています。

ロシアに関するエリアでは主にゴローニン事件に関する歴史が学べる展示物が充実しています。

高田屋顕彰館・歴史文化資料館に関連する見どころ

高田屋嘉兵衛の活躍した北前船は、2017年4月に日本遺産に認定されました。この日本遺産には高田屋関連資料群(高田屋顕彰館・歴史文化資料館)の他に以下の物が含まれます。

高田屋顕彰館・歴史文化資料館の概要

名称高田屋顕彰館・歴史文化資料館
住所兵庫県洲本市五色町都志1087
電話0799-33-0354
公式サイトhttps://www.takataya.jp/nanohana/nanohana.htm
営業時間10:00〜17:00
定休日火曜日(休日の場合、翌平日)
入場料大人500円、大学・高校生300円、中学・小学生200円
駐車場150台
駐車料金無料
アクセス公共交通:バス停「ウェルネスパーク五色」から徒歩1分。
車:北路ICから車で30分。

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